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自民党の質問・意見書等

4.4期16年の高橋道政について

(1)財政運営について
岩本議員

高橋道政は平成15年、赤字再建団体への転落が懸念される極めて厳しい条件の下でスタートを切った。本道の強みである食と観光の分野で積極的な施策を進める一方で、思い切った行財政改革に取り組み、危機的な状況を脱することができたことは評価できる。道民が将来に希望を持って生き生きと暮らしていくことのできる北海道を実現するため、引き続き、しっかりとした財政構造の実現を目指さなければならない。4期16年の在任期間を振り返り、これまでの財政運営をどのように評価し、次の知事にどのような財政運営を期待するのか。

高橋知事

道財政の立て直しを最重要課題の一つと位置づけ、行財政改革を推し進めた結果、収支不足額はピーク時の5分の1程度に縮小し、着実に改善が図られてきていると認識している。道議会や道民の協力がなければ成し得なかったと考えている。一方で、他都府県と比較して依然、脆弱な財政構造にあることから、次の知事にも、財務体質の改善などの取り組みを着実に進めていただくことを期待している。



(2)JR路線見直しについて
岩本議員

知事は任期中に最も印象に残っていることを問われ、北海道新幹線の着工決定を挙げている。着工決定は、道議会をはじめ道民が一体となって取り組んだ快挙と言えるが、JR北海道は地方路線などの収支が悪化し、極めて厳しい経営状況にある。来年度からJR北への支援に向けた、国の新たな法整備についての議論が本格化するが、本道にとって最大の懸案であるJR路線見直し問題に、今後どのように関わっていく考えなのか伺う。

高橋知事

2年後の法整備に向けて議論を深めるとともに、JR北海道の厳しい経営状況や本道の特殊性などを広く全国に理解していただき、環境を整えていくことが必要と考えている。札幌開業後の2031年度のJRの経営自立と、北海道の発展を支える鉄道網の構築に向け、全力で取り組んでいく。



指摘

1. 胆振東部地震災害からの復旧・復興について、被災された方々がこれまでの日常生活を一日も早く取り戻すことができるよう、復旧復興方針に沿って、住まいや暮らしの再建、ライフラインやインフラの復旧などの各種事業をさらに加速させる必要がある。その際には、特に被災自治体の意向や考え方に十分耳を傾け、緊密に連携を取りながら取り組むべきであり、わが党としても必要な役割を積極的に果たしていく考えであることを申し上げておく。

2. 公立夜間中学について、国は、市町村立、都道府県立の設置を促すとともに、ボランティアなどにより自主的に行われている夜間中学についても、地域の実情に応じて適切な措置を検討するよう各地方公共団体に求めている。協議会の議論を踏まえて設置のあり方を検討していくとのことだが、義務教育未修了者に加え、本国において義務教育を修了していない外国籍の方、不登校などの事情から十分な教育を受けられないまま、学校の配慮などにより卒業した方の学び直しの場として重要な役割を担っている。市町村などと緊密に連携し、主体的に取り組むよう指摘する。

3. JR北海道の路線見直しについて、現在、JR貨物やトラックでは道央圏と首都圏との間の輸送に17〜19時間かかるといわれているが、夜間などに首都圏との間を約5時間で結ぶ貨物専用新幹線が実現できれば、一次産品の付加価値を高めることができ、トラックドライバー不足や二酸化炭素排出抑制にも大きな効果が期待できる。道は、貨物輸送にかかわる皆さんの声にも十分に耳を傾け、全国的な議論を喚起し、必要な対策の実現を国に強く働き掛けていくべきである。わが会派も地域の声を代表する立場で、道とともに取り組みの先頭に立つ覚悟であることを申し上げておく。